DNA解析初心者向け技術講習会

遺伝子実験施設では、新たな試みとしてDNAシークエンスを中心とした初心者向け技術講習会を開催いたします。DNAの塩基配列を決定する際に必要な基本的手法について、一通りの流れを順を追って説明するものです。決して最先端だったり高度な内容ではありません。DNA分析実験を始めたばかりの学生さんを対象とした講習会です。多数の参加をお待ちしています。

  • 日時:  2011年11月30日(水) 13:30~15:00
  • 場所:  遺伝子実験施設(セミナー室)
  • 内容:
    セッション1 塩基配列解析に関する基本的知識(技術職員 西谷篤)
    1. DNAシークエンスの申込み方法
    2. BigDyeX精製法の紹介
    3. BigDye Terminator v3.1のプロトコール
    4. サンプル調製とPCR産物の精製
    5. Sequence Scannerの使い方とRawdataの確認

    セッション2 塩基配列解析の実験例(連合農学研究科 村田修治郎)
    1. DNAの抽出と精製
    2. プライマーの設計
    3. PCR反応
    4. PCR産物の精製
    5. サイクルシークエンス反応
    6. サイクルシークエンス反応後の精製

技術講習会(Mx3000P QPCRシステム)

アジレントテクノロジー社Mx3000P QPCRシステム(Mx3000P/Mx3005P)に関するセミナーおよびデモンストレーションの開催についてお知らせします。

  • 日時:2011年11月07日(月曜) 13時30分〜15時00分(1部)
                   14時00分〜15時30分(2部)
       2011年11月08日(火曜) 10時00分〜12時00分(デモンストレーション)
  • 内容:・定量PCR法の基礎 ~実験系構築
       ・定量PCR法の実験系構築 ~そのデータの論文掲載まで
        (MIQEガイドラインの利用)
  • 場所:遺伝子実験施設 セミナー室(1F)

  • 概要
  •  アジレント・テクノロジー社より、定量PCR法についての学術セミナーを開催致します。今回は、アジレント・テクノロジー社がご提供する遺伝子発現解析、CGH解析、NGS解析のワークフローに含まれる定量PCRシステム Mx3000P/Mx3005Pを中心にした学術セミナーとなります。
     前半では、定量PCR法の基礎理論から実際の実験系構築に必要な知識など、後半は定量PCR法で得られたデータの解釈、そのデータをいろいろな実験内でどのように活用していくか、そ してMIQE ガイドラインに合わせてどのように論文掲載までデータをまとめるか、などをご紹介させていただきます。

    内容
    [定量PCR法の基礎 ~実験系構築]
    定量PCR法の基本原理、実験系構築(SYBR or TaqMan prove、絶対定量法と相対 定量法、相対定量(⊿⊿Ct)法の基本、プライマー設計、cDNA合成、バイオアナライザー によるRNAの品質管理、ハウスキーピング遺伝子の選択など

    [定量PCR法の実験系構築 ~そのデータの論文掲載まで (MIQEガイドラインの利用)]
    定量PCR法のデータの解析・解釈、Standard curve解析による実験の評価、再現性、ROXのReference dyeとしての利用、NTCのシグナル、プライマーダイマー、コンタミネーション、遺伝子発現解析(⊿⊿Ct法のピットホール)、ハウスキーピング遺伝子の問題点、論文掲載までに必要なものなど

    [デモンストレーション]
    アジレント・テクノロジー社 Mx3000P QPCR system および Bio Analyzer 2100 2機種の取り扱い説明、デモンストレーションを行います。実際にサンプルをアッセイすることが可能ですので、ご興味のある皆様のご参加をお待ちしております。

解析フリーソフト mMass

本年度導入しました質量分析装置(Bruker Autoflex speed)には、FlexAnalysisおよびBiotoolといった解析ソフトウェアが付属していますが、これらはすべて施設の専用コンピューターでの利用に限定されています。また、測定中は解析ができないなど利用者の皆さんに不便をおかけしています。

現在、これらとは別に測定データを扱えるmMassというオープンソースのアプリケーションが公開されていますので紹介します。

mMassは、質量分析データの分析と解釈のためのパッケージです。GNU General Public Licenseの下でリリースされており、MS WIndows、Mac OS XおよびDebian GNU等のLinuxで動作します。
ピークピックやMascotサーチもこのアプリケーションから自由にできますが、AutoflexのデータはそのままではmMassで扱えないため、一度CompassXportという別プログラムで変換する必要があります(ただし、このプログラムは現在MS Windows用のみしかありません)。

CompassXportはBrukerのwebサイトで登録することでダウンロードおよび利用できます。注意点としては、CompassXportでファイルを変換する際に指定するフォルダは必ず全て半角英数にする必要があるということです。

CompassXport_SFX_3-0-4[学内限定ダウンロード可] CompassXport_エクスポートマニュアル_kagoshima-u_ver.2013[一般公開]

質量分析装置を利用される方は是非一度mMassを試してみて下さい。
mMass – Open Source Mass Spectrometry Tool