DNAシークエンス解析サービスについて

利用については指導教員の承諾を受け、Webformで申し込みを行います。申請の受付後、サンプルをお持ちください。

English version is “here“.

 
 
● サービス概要

DNAシークエンス解析サービスは月・水・木の週3回実施しています。
データの送信は通常解析日の翌日(火・木・金)です。
(但し、業務の都合により結果送信が遅れることもあります)

ABI3500xl Genetic Analyzer(キャピラリー24本タイプ)を使用します。
約2.3時間の泳動で約800塩基(シークエンス反応が良好の場合)読むことができます。
泳動操作はすべて施設スタッフが行います。
申請は Webform をご利用ください(学内のみアクセス可能)。
要領に従い必要事項を記入し、確認ボタンを押してください。情報を確認後、送信を押すと管理室にe-mailが送信されます。

解析を開始する予定日時をお知らせします。
予定日時に合わせてサンプルをお持ちください。
解析終了後、e-mailでデータを圧縮後添付して送信します。

解析の順番は先着順となります。申請の受付後、改めてe-mailにより連絡をします。解析日の指定はできません

申請→予定日確認→提出 の流れを守ってください。
 
 
● DNAサンプルの調製について

・各自の実験室での処理

エタノール沈殿による精製+脱イオンホルムアミド溶解で20μl以上溶解溶液が、BigDyeX Terminaterによる精製で20µl以上上澄み溶液が必要です。この量は推奨であり、時間の経過とともに蒸発することがありますので、余裕を持った容量で提出してください。
*2016年3月 BigDyeX Terminater精製の上澄み量を変更(40µl以上 → 20µl以上)

また、エタノール沈殿+ホルムアミド溶解による方法の場合、溶解後は2日間程度経つと蛍光強度の低下が見られるようになります。BigDyeX Terminator精製法による場合は室温で2日間、冷蔵で10日間程度保存可能です。いずれの場合もアルミホイル等で遮光した容器内で保存してください。

・共同利用実験室(301号室)へ持参する

1. チューブにサンプル名を書き、施設で用意している専用ケースにサンプルチューブを移し、カバーをする。

*チューブのネーミングではミスを未然に防ぐため、他の人のサンプルと区別がつくように記入してください。また、連番の数字は末尾に付けてください
(EX. 1,2,3…のみのネーミングの場合、他の人と区別が難しい)

2. 専用ケースのカバーに日付、氏名、サンプル数を書いた付箋を貼り、共同利用実験室(301号室)にある冷蔵庫の所定の場所に入れる。


 
 
● データについて

・ごく稀にですが、塩基配列解析結果を送付した後に、利用者から「seqファイルが見当たらないので再度送付してください」との問い合わせメールを頂きます。
・通常、送られた結果の中にseqファイルが無い場合は、解析結果が不良で、配列として扱うことができなかった場合がほとんどです。その場合は、適切な解析ソフトウェアを使用してクロマト(波形)のファイルを表示すると、原因を明らかにする一助となるかと思われます。

・遺伝子実験施設のHPに、「13 実験・利用法」というページがあり、その中に「DNAシーケンス波形データ編集ソフトウェアについて」という記事があります。
・MAC OS、Windowsに対応したソフトウェアの情報を載せていますので、自身のPC環境にあったものをご使用ください。
・WindowsであればLifetechnologies社のSequence Scanner Softwareが使いやすいと思われます。このソフトウェアを使用すればab1ファイルより波形データを参照することができます(Windows XP以外にもWindows7とWindows10で動作を確認しています)。
・MACでもSequence Scanner Softwareをインストールすることが可能です。詳細は「Mac向けSequence Scanner/Peak Scanner 導入マニュアル2_PlayOnMac_kagoshima-u ver.」を参照してください。
・クロマトデータについてご不明な点がありましたら、施設までお気軽にお問い合わせください。
 
 
● DNAシーケンス料金等について

解析料金:「こちら」をご参照ください。

消耗品分譲価格:「こちら」をご参照ください。

  シークエンシングキット BigDye Terminator v3.1(Life technologies)
  ×5 Sequence buffer(75µl)が1本付いてきます(2本目から有償)。
  Hi-Di Formamide(500μL)
  精製キット BigDyeX Terminator(Life technologies)

価格はいずれも学内利用者の場合です。詳細は管理室までお問い合わせください。
 
● DNAシーケンス関連情報

DNAシーケンスに関する有益な資料や情報をホームページで公開しています。ご活用ください。

 「こちら」をご参照ください。

DNAシークエンス受託解析 Premixサービスについて

利用については指導教員の承諾を受け、Webform(e-mail)で申し込みを行います。申請の受付後、サンプルをお持ち下さい。
 
 
● サービス概要

・受託サンプル数は8サンプル単位です。端数は次の単位数に合わせて請求いたします。

・DNAシークエンス解析サービスは月・水・木の週3回実施しています。データの送信は通常解析日の翌日(火・木・金)です。(但し、業務の都合により結果送信が遅れることもあります) 保留

ABI3500xl Genetic Analyzer(キャピラリー24本タイプ)を使用します。
約2.3時間の泳動で約800塩基(シークエンス反応が良好の場合)読むことができます。

サイクルシークエンス反応及び泳動操作はすべて施設スタッフが行います。

申請は”Webform”をご利用下さい(学内のみアクセス可能)。
 ●DNAシークエンス受託解析 Premixサービス利用申請_16sample以下
 ●DNAシークエンス受託解析 Premixサービス利用申請_17samples以上
 ●DNAシークエンス受託解析 Premixサービス利用申請_17samples以上_Excel用

要領に従い必要事項を記入し、確認ボタンを押すと確認画面になります。確認後、送信を押すと管理室宛にe-mailが送信されます。
申請の受付後、解析を開始する予定日をお知らせします。解析日に合わせてサンプルをお持ち下さい。解析日の指定はできません
解析の順番は先着順となります。

  申請→解析日確認→提出 の流れを守って下さい。

解析終了後、e-mailでデータを圧縮後添付して送信します。

● 提出サンプルについて

0.2µlの8連チューブで提出して下さい。

画像のように「申請者のアルファベット3文字」「通し番号」を記入します。  [ ex. 田浦 > TAU ] 端数がある場合でも8連チューブは切らずに提出して下さい
 
 

 
● 調製について

・各自の研究室での準備

・サイクルシークエンスに使用するTemplateは精製済みのものを提出して下さい。

Template + Primer + H2O = 10µl となるよう、8連チューブに分注して下さい。
(10µlの反応系でサイクルシークエンスを行いますが、10µlの提出分のうち5µlを使用します。自動分注装置で行っており、チューブの種類によっては完全に吸えないことがあります。以下は5µlx2回分のようなイメージです。)

 ex. pGEM32f(+)、Primer M13の場合

    pGEM32f(+) 200ng/µl, Double-stranded DNA(75ng-150ng目安)
      / Primer M13 0.8pmol/µl, Primer(1.6pmol目安)

 ▶ ( pGEM32f(+) 1.0µl + Primer M13 2.0µl + H2O 2.0µl ) x 2 = 10µl

・施設では、提出頂いた8連チューブにBigDye Terminator Reaction kit 0.5µlとx5 Cycle Sequence Buffer 1.5µl(保留) を加え、Final volume 10µlとして、サイクルシークエンス反応を行います。
・サンプルの入っているチューブに、前述の例にあるように、申請者のアルファベット3文字と通し番号を付けて提出して下さい。

・TemplateとPrimerの目安は以下の通りです(lifetechnologiesプロトコルより転載)。
・施設で濃度調整等は行いません。


 
・共同利用実験室(301号室)へ持参する

1. サンプルチューブを施設で用意している専用ケースに移し、カバーをする。

2. 専用ケースのカバーに日付、氏名、サンプル数を書いた付箋を貼り、共同利用実験室(301号室)にある冷蔵庫の所定の場所に入れる。


 
 
● サイクルシークエンス反応及び精製について(施設が実施)

・サイクルシークエンス反応はFastで行います(約1時間)。
・試薬及び手技に問題がないか確認するために、毎回pGEM32f(+)(Primer M13)をControl Sampleとして用いています。

・サイクルシークエンス後の精製は低料金サービスの実現のため「エタノール/EDTA/酢酸ナトリウム精製」で行います。そのため、80bp付近にDyeBlobと呼ばれる蛍光色素の残渣が出ますが、その場合は以下のように対処すれば問題ありません。

① Sequence Scanner Softwareの「Analyzed」タブで80bp付近の波形を確認します。
② DyeBlobに隠れている塩基の色を確認して、記録します。
・隠れているDyeBlobと塩基が同色の場合は波形が高くなります。
・図はpGEMのものになりますが、この場合は「GAGTATTC」(74-81bp)と判ります。
③ seq fileをテキストエディタ(Notepad等)で開き、該当部分を修正して保存します。
・1列が80文字なので1列目の右辺りになります。
・今回のケースでは修正の必要はありませんでした。

 
● データについて

・ごく稀にですが、塩基配列解析結果を送付した後に、利用者から「seqファイルが見当たらないので再度送付して下さい」との問い合わせメールを頂きます。
・通常、送られた結果の中にseqファイルが無い場合は、解析結果が思わしくなく、配列として扱うことができなかった場合がほとんどです。その場合は、適切な解析ソフトウェアを使用してクロマト(波形)のファイルを表示すると、原因を明らかにする一助となるかと思われます。

・遺伝子実験施設のHPのContents内に、「13 実験・利用法」というページがあり、その中に「DNAシーケンス波形データ編集ソフトウェアについて」という記事があります。
・MAC OS、WINDOWSに対応したソフトウェアの情報を載せていますので、環境にあったものをご使用下さい。
・WINDOWSであればApplied Biosystems純正のSequence Scanner Softwareが使いやすいと思われます。このソフトウェアを使用すればab1ファイルより波形データを参照することができます(Windows XP以外にもWindows7とWindows10で動作を確認しています)。
・MACでもSequence Scanner Softwareをインストールすることが可能です。詳細は「Mac向けSequence Scanner/Peak Scanner 導入マニュアル2_PlayOnMac_kagoshima-u ver.」を参照して下さい。
・クロマトデータについてご不明な点がありましたら、施設までお気軽にお問い合わせ下さい。
 
 
● 料金等について

DNAシークエンス受託解析料金
(学内利用者) 1サンプル XXX円 *2021年4月料金設定予定

 
● 関連情報

 DNAシークエンサー ABI PRISM 3500xl Genetic Analyzer
 DNAシークエンサー ABI PRISM 3130xl Genetic Analyzer
 鹿児島大学遺伝子実験施設DNA解析初心者向け技術講習会用テキスト
 BigDye XTerminator 精製キットについて
 BigDye XTerminator 精製キットについて 2
 DNAシーケンス プロトコール
 DNAシーケンス波形データ編集ソフトウェアについて

高速冷却遠心機講習会_小テスト_選択式_解説_Q.16-20 *学内限定

*画像をクリックするとテキストの該当ページが表示されます。

Q16. ボトルの適正容量について

 p.32
・ボトルには様々な容量がありますが、どのボトルでも適正な容量を守って使用するようにしてください。
・ボトルに適正な容量以上の試料を入れると、過重負荷によりボトルが変形して、破損する恐れがあります。適正な容量はボトルの80%となります。

 
 
Q17. 遠心機のトラブル時における対処法について

・以下に挙げることは高速冷却遠心機を扱う上での基本となります。

 p.34
・1つ目は、遠心開始時は最高回転数に達するまで待つことです。開始直後の3,000rpm〜5,000rpmで、問題が生じやすいです。
・2つ目は、サンプルがリークした場合は、そのまま放置せず、各自で拭き取りと洗浄を行います

・3つ目は、トラブルが発生したときは速やかに管理室に連絡することです。夜間に使用していたときに発生し、緊急性がある場合は管理室の扉に掲示している携帯番号に連絡するようにしてください。
 
 
Q18. 遠心開始時の対応について

 p.35
・遠心を開始してから最高回転数に達するまで遠心機の動作を観察するようにして下さい。
・しかしながら、事故に巻き込まれないように、ボタンを押してから最高回転数に達するまで一歩下がった状態で待つようにします。

 
 
Q19. 遠心機で使用できない溶媒について

 p.37
・ローター本体の材質はアルミニウムになりますので、使用可能な溶媒と使用不可の溶媒があります。
・エタノール、エーテル、エチレングリコール、ヘキサン、ケロシン、メタノール、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、トルエンは化学耐性があるので使用可能です。

フェノールはアルミニウムとの反応性が高いため使用できません。テトラクロロメタン、クロロホルム、ジクロロメタンは化学反応により爆発の危険性があるため使用できません。
 
 
Q20. 体液や腐食性のサンプルの使用について

 p.38
・超遠心機も含めて、施設が所有する遠心機はすべてバイオハザード仕様ではありません。したがって、体液や感染性のサンプルは使用できません
・バイオハザード仕様とは、HEPAフィルターをチャンバーの前後に設置して危険性のあるサンプルのエアロゾルを回収するものになります。

・つまり、言い換えると、施設の遠心機で体液や感染性のサンプルを使用すると、エアロゾルが部屋中に拡散されるということになります。