Month: September 2007

遺伝子実験セミナー開催のお知らせ

遺伝子実験セミナーを下記の通り開催いたします。 多数のご参加をお待ちしております。 記 演題:DNA二本鎖切断損傷を修復する機構で働くKu蛋白質の機能とライブセルイメージング 講師:小池 学 独立行政法人 放射線医学総合研究所 DNA修復遺伝子研究チーム 日時:平成19年9月21日(金曜日) 15:00〜16:00 場所:遺伝子実験施設 1F セミナー室 内容:生物にとって最も深刻なDNA損傷であるDNA二本鎖切断(DSB)は、放射線、環境変異源等の外因性の要因により生じます。最近の研究から、高線量の放射線や高濃度の環境変異源等ばかりでなく、私たちが日常的に曝される低線量の放射線や微量の環境変異源によってもDSBが生じることが明らかにされつつあります。例えば、放射線作業従事者でみられる職業被ばくや宇宙飛行時以外にも、放射線による治療・診断を受けている時、航空機搭乗中など日常の生活でも低線量の放射線に曝される機会があります。一方、DSBはDNA複製、生殖細胞や免疫細胞の組み換え機構などでも生じるので、生理的にも常時体内に存在します。DNA損傷を修復する機構は生物にとって遺伝情報や生命の維持に欠くことができない機構の一つです。実際、修復蛋白質の欠損や変異を原因とする疾患として、癌、免疫不全症や早老症など様々な疾患が報告されています。Ku蛋白質はDSBを認識・結合して非相同末端結合機構 (NHEJ)を開始するDNA損傷センサー蛋白質で、Ku70とKu80のヘテロダイマーからなります。一方、モデル生物による研究から、Ku蛋白質は、発ガン抑制、抗老化、ゲノム安定性維持、テロメアー維持、アポトーシス、転写、複製、免疫細胞の多様化、ウイルスの感染等の機構で利用される多機能蛋白質であることが示唆されています。この多機能を調節する機構のひとつと して細胞内局在の時間空間的制御機構が重要な役割を果たしていると考えられます。また、Ku蛋白質を欠損する細胞が電離放射線や抗がん剤に高感受性になることから、ガン細胞を退治するための標的分子として期待されています。  今回のセミナーでは、ヒトや齧歯類細胞でのKu蛋白質の機能とその細胞内局在制御機構、特に、DNA損傷直後のKu蛋白質の挙動についてお話ししたいと思います。さらに、現在進行中の私達の研究についても紹介したいと考えています。

TOF型質量分析装置(Voyager DE-RP)の修理完了のお知らせ

遺伝子実験施設4階の機器分析室(404号室)に設置しておりますTOF型質量分析装置(Voyager DE-RP)を使用停止にしておりましたが、本日修理が完了しました。 障害の原因はエアシリンダからのエアリークによりロードおよびイジェクトのエラーが発生し、エラーの状態で放置したためコンプレッサーが回り続け水が溜まったようです。 今後エラーが発生した場合はすぐに管理者に報告をお願いします。 コンピュータの再起動をしてVoyagerのソフトを立ち上げるとモーターのセンサーが正常な位置に戻るのでその状態でコンピューターをシャットダウンして処置をお待ちください。

2007年度 後期 遺伝子実験施設利用申請について(通知)

2007年度後期施設利用の募集を行います。下記の要領により申請書を提出してください。 なお、利用料金は従来どおりです。 記 【施設利用募集】 利用期間 後期(2007年10月1日から2008年3月31日まで) 募集施設 共同利用実験室 6スペース(1スペースは実験台の片側半分の大きさ) 学生実験室 (30人程度) セミナー室 (30人程度) RNA実験室 1室 動物培養室 1室 微生物培養室 1室 植物培養室 4室 動物飼育室 クリーンラック1基 P3実験室 1室 隔離温室 1室 申し込み方法 申請書類: 「各実験室利用申請書」 および 「学生実験室・セミナー室利用申請書」 提出方法: 申請書類はホームページの書式ダウンロードをご利用ください。 必要事項を記入押印の上、提出してください。メール添付は不可。 ※申請は1実験室につき、1枚必要。          提 出 先: FSRC遺伝子実験施設 管理室  締 切 日: 2007年9月20日(木曜日)16時まで必着。                       【注意】 ※締切日必着を厳守してください。希望者が多いためご希望にそえない場合があります。 (学内便ご利用の場合は到着まで3日程かかる事があります。) ※組換えDNA実験に使用する際は実験計画の承認に関する書類の写しを添付してください。