Category: セミナー・講習会等

第29回遺伝子実験施設セミナーの開催について

下記の要領で第29回遺伝子実験施設セミナーを開催します。 多数のご参加をお待ちしております。 記 日時 10月7日(金曜日) 16時より 場所 遺伝子実験施設 セミナー室 演題 TILLING法に利用できるダイズ突然変異体リソース 講師 穴井豊昭 佐賀大学農学部応用生物科学科 准教授 要旨  近年のDNA解析技術の急激な進歩に伴い、様々な植物種の全ゲノム塩基配列情報が決定されており、今後も更に多くの植物種でゲノム塩基配列情報の整備が進むものと考えられる。これら膨大なゲノム情報から得られた個々の遺伝子の機能を解明するためには、個々の遺伝子について支配する形質の解明を進める必要がある。この様な背景のもとで、最近ではこのステップの高速化が可能となる逆遺伝学的解析手法が注目を集めている。  Targeting Induced Local Lesions IN Genomes (TILLING)法は、逆遺伝学的解析手法のうちでも形質転換体を利用することなく、多数の突然変異体集団中から標的遺伝子に変異を生じた系統を迅速にスクリーニングすることを可能とした方法である。TILLING法では、個々の突然変異系統から抽出したゲノムDNAを複数系統分プールしたものを鋳型として標的遺伝子をPCRによって増幅し、ヘテロデュープレックスを形成させた後、変異部位をCEL Iヌクレアーゼで切断することにより変異を検出する。この方法は、EMSやMNUといったアルキル化剤によって誘発される塩基置換型の変異の他、X-線等で誘発される1〜数十塩基程度の欠失型の変異を検出することも可能であり、様々な植物種で既に確立されている突然変異誘発条件で作成した集団を利用することも可能であるという利点もある。こうして得られた突然変異体は個々の遺伝子機能の解明に利用できる他、標的遺伝子上に生じた塩基配列の変化を分子マーカーとして速やかに育種に利用できることも大きなメリットである。  我々はダイズの遺伝子機能の解析を目的として、X-線とEMSの異なる変異原処理により得られた約4万個のM2突然変異系統よりDNAを抽出すると共にM3種子を回収し、ダイズ突然変異体リソースを作成した。これまでに、このダイズ突然変異体リソースを用いてTILLING法によるスクリーニングを行い、開花期制御遺伝子1), 2)や脂肪酸不飽和化酵素遺伝子3)をはじめ種々の遺伝子に突然変異を生じた系統の単離に成功しており、標的とする配列が1kbp程度の場合には、平均して2〜10個程度の突然変異系統が得られている。このダイズ変異体リソースを利用したTILLING法によるスクリーニングについては、共同研究が可能である。また、この逆遺伝学的研究手法は他の生物種にも広く応用が可能であると考えられるので、我々の研究室での最近の研究成果を交えて本法の紹介を行う。

技術講習会(質量測定装置)

遺伝子実験施設に新たに導入されたBRUKER社 質量分析装置(MALDI TOF/TOF)に関する技術講習会についてお知らせします。 技術講習会は基本的な質量分析を行うベーシックトレーニングと、アプリケーションのためのアドバンストレーニングを計画しています。 *今回はベーシックトレーニングについての案内です。 アドバンストレーニングはベーシックトレーニング受講者を対象に後日行います。 本年度の新規導入機の利用はベーシックトレーニングに参加された研究室に限定いたします。 今回は機器分析室において実機を用いることから、スペースが限られるため、研究室ごとに代表者2名までの募集とさせていただきます(希望者が増えた場合、代表者1名になる場合もありますのでご了承下さい)。また、日程の振り分けは必ずしも希望に添えない場合もあります。 記 質量分析装置(MALDI TOF/TOF)ベーシックトレーニング 日時: 1回目 2011年8月25日(木曜) 10時00分~終了時間未定 2回目 2011年8月26日(金曜) 10時00分~終了時間未定 *それぞれ同じ内容です。 内容: ・ベーシックトレーニング  FlexControlトレーニング(本体操作)  FlexAnalysisトレーニング(ソフトウェアの使い方) ・アプリケーションの概要説明 ・スタンダードサンプル調整方法 他 場所:遺伝子実験施設 機器分析室(4F) 参加を希望される研究室は、所属、参加者氏名、連絡先(電話番号およびメールアドレス)をメールにて施設宛に連絡して下さい。 締め切りました(2011.08.12 12:00)

技術講習会(マルチモードプレートリーダー)

ベルトールドジャパン社 マルチモードプレートリーダー(Mithras LB940)のセミナーの開催についてお知らせします。 当日は実機を用いて説明を行います。 日時:2011年7月22日(金曜) 13時30分〜14時30分 場所:遺伝子実験施設 セミナー室(1F) 内容:・LB940概略説明(10分)    ・基本操作説明(20分)    ・アプリケーションの紹介(10分)    ・質疑応答(10分) 担当:ベルトールドジャパン株式会社 大阪営業所営業部 川端正寿 概要 ベルトールドテクノロジー社製Mithras LB940は競合他社にない、独特の光学系DOPSを採用した世界で唯一のマルチモードプレートリーダーです。発光測定専用メーカーとして長年培った技術をマルチで生かし、各測定モード、特に発光測定では他を寄せ付けない高感度、高性能を達成しています。 主なアプリケーション ■発光測定 フラッシュ発光(イクリオン、HRP測定)、グロー発光(デュアルレポーター、ATP測定)、細胞発光(活性酵素、細胞貧食能試験)、マルチカラー発光(MultiColer-Luc)、デュアルカラー発光(Chroma-Glo、BRET)、カイネティックス・リピート・スキャニング、LIA・ILMA測定 ■蛍光測定 トップ蛍光・ボトム蛍光(吸着細胞測定)、FRET測定(GeneBLAzer)、ファーストキネティックス測定(酵素活性など)、カイネティックス・リピート・スキャニング、FIA・IFMA測定 ■吸光測定 EIA・ELISA測定、カイネティックス・リピート・スキャニング