技術講習会(次世代ナノスケール遺伝子解析システム)

フリューダイム社 次世代ナノスケール遺伝子解析システム(BioMark HD)のセミナーの開催についてお知らせします。

  • 日時:2011年10月20日(木曜) 14時00分〜15時30分
  • 内容:・単一細胞での複数遺伝子発現解析、miRNA解析
       ・メチレーション解析
       ・SNP解析、CNV解析
       ・Digital PCRによる絶対定量 (例:rare mutation検出, etc)
       ・次世代シーケンサ用ライブラリー調整
  • 場所:遺伝子実験施設 セミナー室(1F)
  • 担当:フリューダイム株式会社 細野直哉

  • 概要
  • 独自のナノ集積流体回路(IFC)技術チップを用いた、総合遺伝子解析システムです。
    僅か1反応7nLの容量(96.96 Dynamic Arrayの場合)で、
    •より安く:1反応当たりの試薬量は1nL 遺伝子発現で<¥15/反応,SNPで<¥10/反応
    •より正確に:チップ内の反応容量は全て同じ(7nL) ピペッティング誤差や他の人的誤差が大幅に削減
    •より早く:セットアップから結果まで約3時間 全ての反応から解析までが1枚のチップで完結
    •より簡単に:マニュアル操作の大幅削減 8チャンネル・ピペットでは24回の分注操作だけ
    •より多く:9,216解析データ/チップ 通常の384ウエルに比べ、24倍のスループット
    •より柔軟に:通常の試薬が利用可能 お手持ちの試薬がそのまま使用可能
    を実現できる革新的なシステムです。しかも、IFCチップを使い分けることにより、多様なアプリケーションに対応することができます。

    主なアプリケーション
    Single Cell遺伝子発現解析、網羅的遺伝子発現解析、SNPジェノタイピング、メチレーション解析、NGS用サンプル調整、Rare Mutation絶対定量、母体血中胎児DNA検出、CNV定量、GMO検出、その他

デモ(ラボ用卓上型超純水システム)

ELGA社 ラボ用卓上型超純水システム(PURELAB flex)に関するデモの開催についてお知らせします。

  • 日時:2011年10月12日(水曜) 〜 2011年10月14日(金曜)
  • 場所:遺伝子実験施設 共同利用実験室(3F)
  • 担当:サツマ薬品 川野保彦

  • 概要
  • <ラボ用卓上型超純水システム>
    PURELAB flex は純水を製造すると同時に、採水ポイントにおいて絶えず水質をモニタリングします。このシステムは精製プロセスの効率に優れ、稼動のコスト効率を格段に高めます。非常に使いやすい定量採水機能付です。

    特長
    ・1分間に最大2リットルの超純水を供給可能
    ・研究やライフサイエンス、そしてラボラトリーでの一般的な用途に適した最高18.2MΩ-cmの超純水を供給
    ・採水部分での最終ろ過(オプション)により、微生物数を確実に 1CFU/10ml未満に抑制
    ・(ピペットのような) 精度の高い指先コントロール機能で、正確な採水が可能
    ・イオン交換とUVを用い、超純水の再循環機能により水の純度を採水ポイントまで維持
    ・USBでデータを取得し、水質を記録
    ・お客様の用途に応じて水質を設定し、必要な水質を確保
    ・バリデーション対応可能。

第29回遺伝子実験施設セミナーの開催について

下記の要領で第29回遺伝子実験施設セミナーを開催します。
多数のご参加をお待ちしております。

  • 日時 10月7日(金曜日) 16時より
  • 場所 遺伝子実験施設 セミナー室
  • 演題 TILLING法に利用できるダイズ突然変異体リソース
  • 講師 穴井豊昭 佐賀大学農学部応用生物科学科 准教授
  • 要旨
     近年のDNA解析技術の急激な進歩に伴い、様々な植物種の全ゲノム塩基配列情報が決定されており、今後も更に多くの植物種でゲノム塩基配列情報の整備が進むものと考えられる。これら膨大なゲノム情報から得られた個々の遺伝子の機能を解明するためには、個々の遺伝子について支配する形質の解明を進める必要がある。この様な背景のもとで、最近ではこのステップの高速化が可能となる逆遺伝学的解析手法が注目を集めている。
     Targeting Induced Local Lesions IN Genomes (TILLING)法は、逆遺伝学的解析手法のうちでも形質転換体を利用することなく、多数の突然変異体集団中から標的遺伝子に変異を生じた系統を迅速にスクリーニングすることを可能とした方法である。TILLING法では、個々の突然変異系統から抽出したゲノムDNAを複数系統分プールしたものを鋳型として標的遺伝子をPCRによって増幅し、ヘテロデュープレックスを形成させた後、変異部位をCEL Iヌクレアーゼで切断することにより変異を検出する。この方法は、EMSやMNUといったアルキル化剤によって誘発される塩基置換型の変異の他、X-線等で誘発される1〜数十塩基程度の欠失型の変異を検出することも可能であり、様々な植物種で既に確立されている突然変異誘発条件で作成した集団を利用することも可能であるという利点もある。こうして得られた突然変異体は個々の遺伝子機能の解明に利用できる他、標的遺伝子上に生じた塩基配列の変化を分子マーカーとして速やかに育種に利用できることも大きなメリットである。
     我々はダイズの遺伝子機能の解析を目的として、X-線とEMSの異なる変異原処理により得られた約4万個のM2突然変異系統よりDNAを抽出すると共にM3種子を回収し、ダイズ突然変異体リソースを作成した。これまでに、このダイズ突然変異体リソースを用いてTILLING法によるスクリーニングを行い、開花期制御遺伝子1), 2)や脂肪酸不飽和化酵素遺伝子3)をはじめ種々の遺伝子に突然変異を生じた系統の単離に成功しており、標的とする配列が1kbp程度の場合には、平均して2〜10個程度の突然変異系統が得られている。このダイズ変異体リソースを利用したTILLING法によるスクリーニングについては、共同研究が可能である。また、この逆遺伝学的研究手法は他の生物種にも広く応用が可能であると考えられるので、我々の研究室での最近の研究成果を交えて本法の紹介を行う。