1.動物実験施設の概要
医学研究の高度な進展に伴う再現性のある精度の高い動物実験を行うための施設要望に応え、昭和50年4月に全国では4番目の大型動物実験施設として開設された。以来平成14年3月31日まで、医学部付属の共同利用施設として本学の研究・教育に大きく貢献してきた。平成14年4月1日より、鹿児島大学生命科学資源開発研究センター実験動物研究分野、平成17年4月1日に鹿児島大学フロンティアサイエンス研究推進センター動物実験施設、平成24年4月に鹿児島大学自然科学教育研究支援センター動物実験施設、平成29年4月に大学の組織再編に伴い鹿児島大学研究推進機構研究支援センター動物実験施設と改称し、令和4年4月には鹿児島大学先端科学研究推進センター生命科学動物実験ユニット動物管理・小動物研究推進部門と名称を変更し、本学の生命科学研究推進の一端を担うべく新たなスタートをきった。
当施設は5階建て延べ4200平方メートルを有し、SPF動物、トランスジェニック動物、一般動物等の飼育室の他、各階に処置室を、2階には手術室とX線室、1階には実験室、動物検疫室、検査室、洗浄室を備えている。
飼育環境に関しては、初代、山内教授を中心として全国的にも初めての一方向性気流方式を採用し、飼育室内臭気および浮遊細菌・粉塵等を大幅に減少させた結果、飼育室内環境は大きく向上し、全国の他施設の模範となった功績は大きい。
2.教育目標
動物実験は生命科学の発展に不可欠なものであり、現在でも、本学の多くの研究や教育に大きく貢献している。しかしながら、動物実験は倫理的にも、社会的にも広く容認されなければならない。そのためにも、本施設では、本学における動物実験が適正かつ円滑に行われるよう下記の大きな3つの柱からなる目標を掲げている。
1)学部学生への基礎的な実験動物学の教育
2)大学院生への動物実験に関する高度で実際的な教育
3)研究者への動物実験に関する教育・指導・助言